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2021-11-05

社会保険の適用拡大と選択型確定給付企業年金[vol.140]

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【Future通信】社会保険の適用拡大と選択型確定給付企業年金[vol.140]
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~_…_~_…_~_…_~_…_~_…_~_…_~ 2021.11.05
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-CONTENTS-

◇【労務】2022年10月からの社会保険の適用拡大と選択型確定給付企業年金
     による対策

◇ 編集後記

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【労務】2022年10月からの社会保険の適用拡大と選択型確定給付企業年金
    による対策
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これまで社会保険に加入しなくてもよかった方が、今後、社会保険の適用が
段階的に拡大し、加入義務が生じる場合があることはご存知でしょうか?

法改正が進み、中小企業も週の所定労働時間が比較的短いパートタイマー等の
短時間労働者の方について、一定の要件に該当する場合は、社会保険の加入す
る義務が生じてきます。ご本人にも企業にとっても社会保険料のコストが増大
する可能性があるのでご注意いただき、制度が始まる前に行うべき準備を確認
していただきたいです。
なお、増大する社会保険の対策の一つとして、「選択型確定給付企業年金」に
より社保料コストを軽減させる方法があります。こちらについても後述します。

1.社会保険の適用拡大
現行の制度でも、短時間労働者に対する社会保険の適用は、既に被保険者
(短時間労働者を除く)の総数が501人以上の事業所が対象となっています。
そして、今後は法改正により次のように適用される事業所(特定適用事業所)
が拡大されていきます。

[特定適用事業所]
 ・2022年10月から
  →被保険者数(短時間労働者を除く)の総数が101人以上の事業所
 ・2024年10月から
  →被保険者数(短時間労働者を除く)の総数が51人以上の事業所

また、社会保険を適用する短時間労働者の適用要件は、次のとおりです。

[短時間労働者の適用要件]
 □週の所定労働時間が20時間以上であること
 □雇用期間が2か月を超えて見込まれること
 □賃金の月額が88,000円以上であること
 □学生でないこと
 ※雇用期間について、現行は「1年以上」見込まれることとなっていますが、
  2022年10月より要件が変更され、「2か月を超えて」に短縮されます。

2.適用拡大に備える対応
社会保険料については、半額が事業主負担となるため、上記の要件に該当する
と、被保険者が増加し、企業の社会保険料負担が増加します。その結果、企業
業績にも影響を与えることになり、今後の就労状況を踏まえたコストシミュレ
ーションなどが必要になると思います。

そもそも新たに社会保険の被保険者となる対象者のなかには、これまで被保険
者に該当しないように、週30時間未満の労働時間で調整していた人もいるで
しょう。今後20時間未満にすることとなれば、ご本人は社保に入って勤務時
間増やすか、もっと時間をセーブするか、辞められるかといった、就労条件が
変わる可能性があります。適用拡大に伴って個別に労働条件を確認していくこ
とが重要になります。有能な社員を確保する企業については切実な問題です。
対象者の要望と企業の方針とを調整し、要員確保のために採用方針やシフトの
具体的な見直し等の対応が求められます。

3.選択型確定給付企業年金制度による社保コスト軽減策
上記のように社会保険料のコスト増の可能性がありますが、新たな退職金制度
=「選択型確定給付企業年金制度」を構築または改定することで、幾分かコス
ト減少を実現できる可能性があります。
「選択制確定給付企業年金」とは、賃金の一部について、従業員が給与で受け
取るか、退職金(企業年金) として受け取るかを選択できる賃金体系を導入
する仕組みです。現在の給与の一部を前払い退職金として位置づける退職金制
度を設けます。そして、前払でいつもどおりに給与として受け取るか、給与の
一部を退職金の掛金として拠出するかを社員に選んでもらうようにします。
この仕組みを「選択制」と呼んでいます。

給与を減額して、退職金の掛金に廻すと、その月の手取りは確かに少なくなり
ますが、社会保険料だけでなく、所得税も住民税も下がります。毎月社保料や
税金を減額しながら、将来の退職金として受給するために掛金として積立てて
運用することができます。そして、退職時に、退職金として受給する際の節税
メリットを総合的に計算すると、生涯にわたる手取りは、前払退職金として
受給する額よりも大きくなるのが一般的です。

簡単に言えば、社保料や所得税等を控除されてから貯金するのではなく、控除
前に外部に積み立て、退職金をもらう場合も、社保料はかからず、税金も抑え
られる法制度上のメリットを活用する仕組みであります。

(例)総支給額 23 万円(月額)、掛金 2 万円の場合
 (a)従来どおりの受け取りの場合
   総支給額    230,000
   社保料      34,772
   所得税・住民税  12,558

 (b)掛金を積み立てる場合
   総支給額    230,000
   掛金       20,000(将来の退職給付積立金)
   社保料      31,871
   所得税・住民税  10,891
   ※差額(月額)  4,568(本人メリット)
   ※差額(月額)  2,901(企業メリット)

社員の方の生涯手取り額は増額しますが、企業側としても社会保険料のコスト
ダウンにつながるので、選択型確定給付企業年金制度を利用するメリットを労
使双方とも享受できる仕組みとなります。

一方、デメリットとしては、社会保障(傷病手当金や老齢年金等)の給付額が
減少し、企業側も退職金運用の事務コストが一部発生します。また、確定給付
型企業年金制度の予定利率が運用により下回る場合に、企業側が補填するリスク
もあります。ただし、予定利回りを国債の利回りに設定するキャッシュバランス
プラン(CB)で設定すれば、ほとんど補填リスクは発生しない手段もあります。

一定数以上の社員が選択型確定給付企業年金制度に加入すれば、社保料コスト
の軽減効果が高まります。選択型確定給付企業年金制度への加入促進のため、
企業側が掛金を一部拠出し、社員の福利厚生に役立てている企業も少なくあり
ません。

社会保険適用拡大により、社会保険料コストが増大する企業は、選択型確定給
付企業年金制度を導入により正社員もパート等の短時間労働者も自己の賃金の
一部を退職金の掛金に廻せるような仕組みを導入することで、社員の将来不安
も解消でき、社員の定着にもつながることと考えます。

上記のような社保料コスト軽減と福利厚生を実現する対策について、ご関心が
あれば、ぜひ弊社までご相談ください。企業の皆様のご事情に合わせてご提案
させていただきます。

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編集後記
NHKの朝の連ドラ「カムカムエブリバディ」を観ていらっしゃいますか!
私事ですが、実弟の杉森大祐がおはぎ職人として出演しています。
眼鏡をかけて私にそっくりだとおっしゃる方もいらっしゃいますが、
セリフも今回はちゃんとあります(笑)
ぜひ弟を観てやってください。よろしくお願いします。m(¬o¬)m
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