メールマガジン
2010-11-01
【MR・大手前通信】 年金型保険の二重課税、所得税還付手続開始! [vol.8]
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〜_…_〜_…_〜_…_〜_…_〜_…_〜_…_〜 2010.11.01
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-CONTENTS-
◇【税務】年金型保険の二重課税、所得税還付手続開始!
◇【労務】新卒者に対する就職支援助成金
◇【会計】M&Aの会計処理が平成22年4月から変わっています
◇ 編集後記
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【税務】年金型保険の二重課税、所得税還付手続開始!
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去る2010年7月6日、「二重課税で違法」とする最高裁判決が出されました。相続
税の課税対象になった年金形式の保険金に所得税を課すことを否認し話題を呼ん
だもので、まだ記憶に新しいところです。
これを受けて10月20日、判決内容に基づく法令の改正が行われました。
国税庁のホームページに税務上の取扱の変更内容、具体的な還付手続きに関する
概要等が公表され、還付手続きが開始されています。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h22/sozoku_zoyo/index.htm
裁判で争われたのは死亡保険金を年金形式で受給している場合でした。これに加え、
相続税又は贈与税の課税対象となった学資保険や個人年金保険についても同様に
還付の対象となる可能性があることが示されています。
必要な手続きの判定表(フォローチャート)も公表されています。
所得税が還付とならない場合でも住民税や国民健康保険税などが減額となるケース
があり、その場合は市区町村でのお手続きが必要になります。心当たりの有る方は一
度確認されてはいかがでしょうか?
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h22/sozoku_zoyo/pdf/tetsuzuki.pdf
また、今回の取扱いの変更となる可能性のある方には、生命保険会社等から国税
庁作成のパンフレットと併せて還付手続きに必要となる年金情報等が個別に通知さ
れます。
ただし、源泉徴収がされていない方や住所変更等により生命保険会社等が現住所
を把握していない場合は通知が届かないようです。該当する可能性があれば保険会
社へ照会されることをお勧めします。
併せて、還付手続きの期限についても記載されています。しかし、平成17年分につ
いての期限が迫っていますのでご注意ください。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h22/sozoku_zoyo/index.htm#kou05
今回の還付手続きの対象となるのは平成17年分から平成21年分までの各年分で
す。それ以前の平成12年分から平成16年分の各年分の所得税の還付については、
改めて特別に立法することで還付措置が講じられる予定とされています。
私共ではメールや電話による無料相談を随時受け付けていますので、ご自身だけでな
くご家族、お知り合いの方などで、お心当たりがございましたら、お気軽にご相談
ください。
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【労務】新卒者に対する就職支援助成金
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前回、本メールマガジンで、「新経営戦略実現に向けた3段構えの経済対策」を取り
上げました。これに関連して、厚生労働省から、9月24日付で雇用創出における具体
的な対策が発表されております。
既卒者の就職を促進するための「新卒者就業実現プロジェクト」として、
(1)「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」
(2)「3年以内既卒者採用拡大奨励金」
を創設し、全国のハローワークにおいて取扱いを開始しております。
奨励金の概要は次のとおりです。
(1) 「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」
既卒者を正規雇用へ向けて育成するため、有期で雇用し、その後正規雇用へ
移行させる事業主に対して支給される奨励金です。
新卒者の受入れに係る企業の負担を軽減し、採用インセンティブを高めるとともに正規
雇用への移行の促進を図ることが目的とされてます。
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【奨励金の支給額】
・対象者(原則3か月間の有期雇用)1人につき:「月額10万円」
・有期雇用期間終了後1人につき:「50万円」
(有期雇用終了後の正規雇用への移行から3か月経過後に支給されます。)
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(2) 「3年以内既卒者採用拡大奨励金」
既卒者も対象とする新卒求人を提出し、既卒者を正規雇用する事業主に対して支給
される奨励金です。なお、以前に既卒者も対象とする新卒求人を提出し、実際に採用
されていた事業主も対象となります。
既卒者の新卒者枠による採用の普及促進を図ることが目的とされています。
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【奨励金の支給額】
・正規雇用から6ヶ月経過後: 「100万円」
(同一事業所に1回100万円限りです。)
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ただし、奨励金の対象となる既卒者とは、�から�までの要件をすべて満たす者です。
� 大学等を卒業後3年以内の者
(平成22年度においては、20年3月以降に大学等を卒業した人)
(中学校・高校・短大・4年制大学、大学院、専修学校等の新規学卒者)
� 卒業後安定した職業に就いた経験がない者
(1年以上継続して同一の事業主に正規雇用された経験がない者)
� 40歳未満の者
� ハローワークまたは新卒応援ハローワークに求職登録を行い、就職先が未決定で、
正規雇用の実現のためには既卒者トライアル雇用を経ることが適当であると公共職業
安定所が認める者
御存知の通り、我が国の経済状況は、厳しい状況です。9月の完全失業率(季節調整
値)は5.0%と依然として高く、さらに、15〜24歳の完全失業率(原数値)は8.8%とさらに
悪化しております。
これらの奨励金は、失業率の改善を後押しする施策です。採用をお考えの方は、是非
活用してみてはいかがでしょうか。
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【会計】 M&Aの会計処理が平成22年4月から変わっています
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日本企業によるM&Aは、直近の2009年に年間2000件を割り込んだものの、最近5年
間は、2000件から2700件前後と活発に行われてきております。
M&Aとは合併・買収と訳され、狭義では合併、会社分割、株式交換などを意味し、
広義では業務提携までを含みます。
その実態は、事業や経営への支配等であり、生き残りをかけた経営戦略の一環として
利用されています。
大企業におけるM&Aは、コアビジネスへの「選択と集中」や「競争力強化」、「再生支援」
など、様々な目的で行われます。
一方、最近増えているのが中小企業によるM&Aです。
中小企業整備基盤機構の調査によると、事業承継をしたい企業にとって約85%もの
中小企業が後継者不在に悩んでいる様子がうかがえます。
中小企業の社長の平均年齢が59歳5ヶ月(2009年)となっていることを勘案すると事
業承継のためのM&Aは非常に有力な手法であるといえます。
さて、今回はそのM&Aの取得側の企業の会計処理と税務処理について、改正点を
踏まえ解説したいと思います。
平成20年に改定された「企業結合に関する会計基準(以下、企業結合会計)」では、
これまで日本企業に馴染み深かった持分プーリング法(資産負債を簿価で引継ぐ方
法)が廃止され、パーチェス法(資産負債を時価で計上する方法)に統一されています。
従前は、支配側と被支配側の判断ができない場合に、持分プーリング法が採用され
ていましたが、IFRS(国際会計基準)に合わせる形で、どの企業が支配するか白黒つ
けることが要請されました。
といっても、グループ内での組織再編や共同支配企業の形成などは持分が継続され
ることから、従来通り簿価引継ぎが認められています。
そして、受入資産・負債の時価評価額と取得対価に差額が出た場合、これを「のれ
ん」といいます。
高く買った場合を「正ののれん」といい、識別不能な超過収益力として資産に計上し、
20年内の一定の期間で定額償却をします。
また、のれんは固定資産に用いられる減損会計の適用対象でもあります。
一方、安く買った場合の「負ののれん」について、従来は負債計上して20年内で償却し
ていました。しかし、平成22年4月以降の取得から、一括で特別利益に計上すること
になりました。
税務上は、持分(出資)の継続を一定の要件で判断し、その要件に適格する場合に
税務上の簿価で資産・負債を引継ぎます。それ以外は資産・負債を時価で処理しま
す。
また税務上は「のれん」としてではなく、資産・負債の時価評価額と取得対価の差額
を「資産調整勘定」または「負債調整勘定」として、5年間の月割償却をします。
なお、この資産調整勘定または負債調整勘定の償却額は、損金経理要件がないの
で、会計処理に関係なく(決算書に織り込まなくとも)損金または益金として取扱われ
ます。
企業結合会計の見直しは、IFRSのコンバージェンス(収斂)の一環として行われてお
り、今後、のれんの償却廃止を含め、再度検討が予定されています。
このように会計・税務処理は若干複雑ですが、中小企業におけるM&Aは、事業承継
にその主眼があります。
会計や税務だけでなく、事業の成長性とその評価、相手企業選び、さらに人の問題
など、クリアすべき様々な課題があります。
弊社では、これらすべてをワンストップ・サービスでお手伝いしています。
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編集後記
冒頭の臨時NEWSでお伝えしておりますが、11月8日(月)にて、「中小企業のための
M&Aセミナー」を実施します。
先だって御案内を申し上げたところ、当初設定しておりました定員の30名を超え、現
時点で54名の方にお申込みいただきました。M&Aについての関心がこれほどまでに高
いとは、と正直驚き、感激しております。
想定以上のご来客数に対し、席数の確保に慌てておりましたが、ご参加の皆様に快
く聴講いただけるよう増席拡張し、お迎えする手筈を整えました。
有益なセミナーの実現に向けて、最終段階の準備にスタッフ一同頑張っております。
是非ご期待ください。
(杉森)
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・配信停止を希望される場合は、その旨ご返信頂ければ幸甚です。
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ご自由にご利用下さい。
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代表取締役・代表社員 榎 卓生
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Response Mind お客様の問いかけに常にスピーディに応えたいと考えています
Effort Mind お客様の問題解決に最大限努力します
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